目次

管理費と事業費

管理費

管理費とは、法人の事業を管理するための費用で総会及び理事会の開催運営費、管理部門にかかる役職員の人件費や管理部門にかかる事務所の賃借料及び光熱費などのその他の経費の事です。

少し分かりにくい内容ですが、簡単にお答えすると、NPO法人として運営するために事務員を雇っていたとします。

この事務員はNPO法人が実施する活動内容には参加することがなく、あくまでもNPO法人の事務処理だけをやっているとします。

この場合、この事務員に発生する経費は管理費に含めるという形になります。

事業費

事業費とは、法人の事業の実施のために直接要する人件費及びその他の経費で、管理費以外のものを指します。

NPO法人が介護事業を行っているとします。この介護事業で働いている人の人件費などは事業費に含める形となります。

管理費の項目で例としてあげた事務員は介護事業の従事者ではないため、その人件費と介護事業の従事者の人件費は分けて考える、ということです。

共通する経費

そうは言ってもNPO法人の運営上、管理費と事業費に共通する経費が出てくる場合があります。

それらをどのように処理すればよいのかは色々な考えがあるようですが、一般的には「合理的に説明できる根拠に基づいて按分」すれば良いとされています。

つまり、簡単に言えば「割合」で考えると良いでしょう。

例えば、NPO法人の本店事務所と実際に行う事業の場所(事業所)が同一場所だとします。

この場合、例えばNPO法人の事務処理を行う割合が全体の2割、事業として使用する割合が全体の8割とした場合に、家賃等の経費はそれぞれ2割と8割で考えましょう、という事です。